Happy christmas with you
やっぱり一緒に
* * *
彼女がいる(しかもとびっきり美人で優しくて頭の良い)のに、そして世間はこんなにもクリスマスムード一色だと言うのに。
…どうして俺のテンションがこんなにも低いのか。
そんなの答えは明白だ。
話は12月1日にさかのぼる。
― ― ― ― ―
「なーつみさん!クリスマス、どこ行きましょうか!」
「え、クリスマス?そんなの、今年の私にあるわけないじゃない。」
「は…い…?な、なんですか今の。幻聴ですか?」
「幻聴じゃなくて、真面目な話。本当にクリスマスなんてないのよ、今年は。」
「いや、ありますけど。」
「あ、だから、世間的にも暦の上でもあるのかもしれないけど、私達4年生にはないのよ、今年のクリスマスは。」
「…あの、どういうことですか?」
ふぅ、と一息置いてから、夏海さんは少し悲しそうな、というか疲れたような目をしながら口を開いた。
「卒論。卒業論文。締め切りが12月26日。ね?遊んでる暇なんてないのよ。」
それは俺にとって絶望通知だった。
彼女がいる(しかもとびっきり美人で優しくて頭の良い)のに、そして世間はこんなにもクリスマスムード一色だと言うのに。
…どうして俺のテンションがこんなにも低いのか。
そんなの答えは明白だ。
話は12月1日にさかのぼる。
― ― ― ― ―
「なーつみさん!クリスマス、どこ行きましょうか!」
「え、クリスマス?そんなの、今年の私にあるわけないじゃない。」
「は…い…?な、なんですか今の。幻聴ですか?」
「幻聴じゃなくて、真面目な話。本当にクリスマスなんてないのよ、今年は。」
「いや、ありますけど。」
「あ、だから、世間的にも暦の上でもあるのかもしれないけど、私達4年生にはないのよ、今年のクリスマスは。」
「…あの、どういうことですか?」
ふぅ、と一息置いてから、夏海さんは少し悲しそうな、というか疲れたような目をしながら口を開いた。
「卒論。卒業論文。締め切りが12月26日。ね?遊んでる暇なんてないのよ。」
それは俺にとって絶望通知だった。