Happy christmas with you
「クリスマスパーティー?」

「あ、そうなの。なんかジンとヤスが企画してて。クラスで何かできるのってもうあんまりないからって。」

「大体そういうこと。紗衣行く?」

「いつなの?」

「あ、ヤス、いつだっけ?」

「24日だよー。」

「…大翔くん、どうするの?」

「まぁ行ってもいいかなって。紗衣が行きたいなら絶対行くけど。俺、どっちでもいいよ?」

「…行きたい。」

「そっか。じゃージン、ヤス、俺たち参加ってことで。」

「…大翔…よくやったお前…。」

「俺たちは嬉しい…!」


…んな大袈裟な。話せば普通なのに。というか女子は普通に話してるだろーが。
なんて内心思うけれど、やっぱり男子にとっては若干敷居の高さみたいなのはあるのが事実。


「話し掛ければ普通っていうか、まぁ最初ビビられるかもしれないけど、大丈夫って紗衣が分かったら大丈夫だから話し掛けてみればいいよ。そんな俺をいちいち通すのも面倒だろ?」

「うわー…何その余裕発言。俺らが雨音さんをかっさらっていってもいいわけ?」

「え、あ、それは…まぁ困るけど。でも俺、紗衣の世界が広がっていくことを悪いことだとは全然思わないよ。
それに俺とだけ話してて欲しいとも思わないし。」

「…やべぇ、大翔が大人に見える…。」

「有り得ねぇ…!」

「あーもういいから他の奴のとこに出欠確認しに行けよ、もう。」

「おー!サンキューな大翔!」

「どういたしまして。」


嵐の二人組が去って、俺とユウの間には沈黙が戻ってくる。


「…さっきさ、雨音が変わったって呟いてたけど。」

「え、聞こえてた?」

「だいじょーぶ、俺にしか聞こえてない。」

「あ、そう。」

「…変わったのって雨音だけじゃないと思うけど、俺。」

「え…?」

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