Happy christmas with you
「で、眠くなってきた夢は俺と一緒に寝ると言い出して、それでここってわけ。
ベッドに入って夢の方からキスされた時には襲ってやろうかとも思ったけど、すぐに寝ちゃったからそこも我慢しました。…何度も言うけど、偉いでしょ?」

「…ねぇ、それ、本当なの?」

「夢は俺が嘘を吐くと思うの?この手の話題で。」

「…思いません。」

「でしょ?全て真実です。」

「…もうあたし、間違ってもお酒は飲まない…。」


せっかくのクリスマスイブにこんな醜態を晒してしまうなんて。
…恥ずかしさで身体中が熱い。多分顔が一番熱いだろうけど。


「あはは、夢、顔が真っ赤だよ。」

「全部本当だとしたら恥ずかしいにも程がある!」

「そうだね。…俺も結構焦ったよ。」

「え…?」

「甘えんぼな夢なんて初めてだったから、ね。」


甘えんぼというところをやけに強調されて言われたものだからたまらない。
…頬が熱い。本当に爆発してしまいそうなほどに。


「…ほっぺ、熱い。」

「恥ずかしいから!」

「うん。…やっぱりこういう夢の方が俺も落ち着く。いきなりあんな風に甘えられても、俺も上手く甘やかしてやれないし。」

「…どういうこと?」


ショウの言葉の意味が分からなくて、恥ずかしさをなんとか抑えて顔を上げた。ショウの瞳を見つめると、ショウは目を細めて微笑みながら言葉を続けた。

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