Happy christmas with you
* * *
クリスマスパーティー当日。チャイムを押す俺の指が若干震える。
「霧夕と申します。紗衣さんは…」
『あ、ごめんなさい!今開ける!』
いつもより少し慌てた声がインターホンから返って来てどきっとする。
今日は私服だ。場所は学校だけど、ジンたちが頑張って先生に交渉していた。
「…俺、変じゃない…よな?」
「お待たせ!ごめんね。本当は外で待ってようって思ってたんだけど…。」
そう言って玄関から降りてきた彼女は…
「……。」
「え、あ、なんか変?やっぱり変…?」
「いやいやいや!違う違う違う!変じゃないよ!変じゃない!つーか変なはずがない!」
「え…?」
「…可愛い。いつもと違うからびっくりしただけ。」
びっくりしすぎてまだ心臓がドクドクいっている。6月から少しずつ距離を縮めることができて付き合ってはいるけれど、それでも受験生であることに変わりはない。つまりは、デートなんて…2回しかしていない。だから私服姿には全然慣れないというか、正直に言うと免疫が無い。
「…あ、ありがとう。」
「い、いえ。どういたしまして。」
いつもはストレートな紗衣のセミロングの髪が、今日はふんわりと巻かれていて、紗衣が少し動くたびにふわりと揺れる。そのふわふわさに惹かれて、気がつくとその髪に触れていた。
「な…なに…?」
「あ、ごめ…ふわふわだったからつい。」
「が、頑張ってみました…ちょっとだけ。」
「うん。可愛い。顔も…ちょっと違う…?」
「メイク…も頑張ってみました。ほんとにちょっとだけだけど。」
「…可愛いの、嬉しいけどちょっと複雑だなー…。」
「え?」
「男子が調子に乗りそうで。主にジンとかジンとかジンとか。」
「そ、そんなことないよ!というか他の子たちも色々頑張るって言ってたし、多分私は地味めっていうか…。」
「でも頑張ったし気に入ってるんでしょ?髪もメイクも。…違う?」
「…まあまあ上手くできたかなって思ってるけど…。」
「じゃあいいじゃん。あ、そうだ!紗衣にクリスマスプレゼントあるんだ。先にあげるね。学校だとジンとかうるさそうだし。」
俺はカバンの中をまさぐった。
クリスマスパーティー当日。チャイムを押す俺の指が若干震える。
「霧夕と申します。紗衣さんは…」
『あ、ごめんなさい!今開ける!』
いつもより少し慌てた声がインターホンから返って来てどきっとする。
今日は私服だ。場所は学校だけど、ジンたちが頑張って先生に交渉していた。
「…俺、変じゃない…よな?」
「お待たせ!ごめんね。本当は外で待ってようって思ってたんだけど…。」
そう言って玄関から降りてきた彼女は…
「……。」
「え、あ、なんか変?やっぱり変…?」
「いやいやいや!違う違う違う!変じゃないよ!変じゃない!つーか変なはずがない!」
「え…?」
「…可愛い。いつもと違うからびっくりしただけ。」
びっくりしすぎてまだ心臓がドクドクいっている。6月から少しずつ距離を縮めることができて付き合ってはいるけれど、それでも受験生であることに変わりはない。つまりは、デートなんて…2回しかしていない。だから私服姿には全然慣れないというか、正直に言うと免疫が無い。
「…あ、ありがとう。」
「い、いえ。どういたしまして。」
いつもはストレートな紗衣のセミロングの髪が、今日はふんわりと巻かれていて、紗衣が少し動くたびにふわりと揺れる。そのふわふわさに惹かれて、気がつくとその髪に触れていた。
「な…なに…?」
「あ、ごめ…ふわふわだったからつい。」
「が、頑張ってみました…ちょっとだけ。」
「うん。可愛い。顔も…ちょっと違う…?」
「メイク…も頑張ってみました。ほんとにちょっとだけだけど。」
「…可愛いの、嬉しいけどちょっと複雑だなー…。」
「え?」
「男子が調子に乗りそうで。主にジンとかジンとかジンとか。」
「そ、そんなことないよ!というか他の子たちも色々頑張るって言ってたし、多分私は地味めっていうか…。」
「でも頑張ったし気に入ってるんでしょ?髪もメイクも。…違う?」
「…まあまあ上手くできたかなって思ってるけど…。」
「じゃあいいじゃん。あ、そうだ!紗衣にクリスマスプレゼントあるんだ。先にあげるね。学校だとジンとかうるさそうだし。」
俺はカバンの中をまさぐった。