幼なじみと付き合った場合。
「こう見えても結構鍛えてるから、平気。ほら、触ってみて」



朝野くんに手を掴まれ、ジャージの袖を腕まくりした上から筋ばった筋肉を触らされる。



わっ!



そういえば、前にも上月くんにすすめられて、朝野くんの腕を触ったことがあったっけ……。



急にこんなことされても、あたしはただ動揺するばっかりで。



「ほっ、ホントだね。筋肉マン~」



あたしは照れと焦りを隠すかのように、ヘラヘラと笑ってその場をやり過ごそうとした。



そしたら、朝野くんが急に真面目な顔になる。










「あのさ…人が来ると困るから。手短に言うね。

今日ぐらいしか、彩花と一緒にいられないから…この合宿の間だけでも、ずっと俺と一緒にいてくれないかな」



や……いきなりそれは、ないでしょー!?



伊織と別れたタイミングでこんなこと言われたら、あたし……。



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