幼なじみと付き合った場合。
俺はそれを見届けたあと、ゆっくりと彩花の体を地面に横たわらせる。


そして、もう一度呼吸を確認した。


意識はまだ戻ってないけど、よし…ちゃんと息してるな…。


俺は立ちあがり、朝野の前に立つ。


俺になにされるのかって、ビビりまくってる朝野の顔が痛々しい。






「赤松くん、ごっ…ゴメン!!俺…。

ふたりが付き合ってるの知ってたけど、どうしてもふたりっきりで話したくて…」


「…………」


「それに、助けれなくて……俺……怖くて。人なんて助けたことないし…プールはよく行くけど、海は…」


「…もぅ、いーから。テメーのグダグダ話はもぅ聞きたくない」


俺は呆れながら、ジャージの下に着ていた水浸しのシャツを脱ぎ、ギュッと絞る。


そして、海の水でベタベタになったジャージのズボンを脱いだ。





「赤松…くん?」


朝野は俺がなにを始めたのか理解できないといった顔で、目を見開く。


だけど俺はお構いなしに、さっき朝野が着ていたジャージを拾い、袖を通した。




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