幼なじみと付き合った場合。
「伊織くん……あたしになにか用?」



今、俺の目の前にいるのは…松本。



先週彼氏のフリして家に行ったっきり、あのあと一度も会話してない。



それもそのはず……



あの契約と引きかえに、俺にもう話しかけないでくれる?って頼んだんだよな。



だから、そんな俺に話しかけられて、松本は今の出来事が信じられないといった顔をしてる。




「ゴメン、ちょっとコイツ借りる」




それだけ言って、有無を言わさず松本の腕を引っ張る。




周りにいた女子が、キャーキャー騒いでるけど知ったこっちゃない。









アイツらから見えない位置に連れていき、壁によっかかる。



「松本…こないだ、あんなんでよかった?親に怪しまれなかった?」



「ううん…大丈夫。お母さん、すっかり信じてるよ……今度また伊織くんがいつ来るのかって、すごく楽しみにしてる……」



< 1,173 / 1,432 >

この作品をシェア

pagetop