幼なじみと付き合った場合。
「もう一度……考えなおしてみない?」



松本さんは、クレープをかじりながらあたしに訴えてくる。




「な……なにを?」




「伊織くんと、また付き合ってみたら?」




「いやいや!今、あたしの話聞いてた!?伊織に、『もうお前は俺の特別じゃない』って言われたんだよ!?


それに、あたしは朝野くんと付き合ってるし……」




「朝野くんかぁー。なーんか今朝のこと、思いだすぅ~」




不服そうに唇を突きだして、松本さんはしかめっ面をする。













「あれはしょうがないってば…」




「まぁ、庇いたいならなにも言わないけど?じゃ、あたし見に行きたいところあるから。このあとは、解散。

越野さんは、朝野くんのとこでもどこでも行けばいーんだから」



松本さんはむくれた顔で残ったジュースを飲みほすと、クレープ片手に先に教室を出て行った。



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