幼なじみと付き合った場合。
まだ火照った顔を手で押さえ、立ち上がるとあたしはリビングへ戻る。




あぁ……ヤダ、まだ顔が熱い……。





あたしの反応を見て、伊織はどう思った?




「彩花ちゃん、伊織がうるさくしててゴメンねぇ。あの子たち、もう上に行った?」




おばちゃんがキッチンから顔を覗かせる。




「うっ、うん」




「伊織が連れてくる子ってみんなよく食べるから、ちょうどいいしこのバナナマフィンも一緒に持って行くわね」




おばちゃんが上に行ってる間、あたしは放心状態でソファに座っていた。











まだ伊織の感触が残っているような気がする唇に、




自分の手でそっと触れる。




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