幼なじみと付き合った場合。
ガタガタと震えながら、必死に俺にしがみつく彩花。




俺はそっと彩花の肩を抱いて、背中をポンポンと叩いた。




「俺がいるから……」




その言葉にハッとしたのか、彩花が俺から突然離れた。




……なんなんだよ、我に返るの早くねぇか?




暗がりだから俺の表情はあんまり読み取れないにしても、思いっきり不機嫌な顔になってしまった。
















「ゴメンっ……あたし……つい……」




「なに謝ってんの?さっきキスした仲じゃん」




彩花をからかうように、顔周りの髪を指ですくい上げる。




「…………」




俯いて黙りこんでしまう彩花が、なにを考えてるのか全くわかんねぇ。




さっきはじっくりキスを堪能させてもらったけど、あんなに俺に応じてた彩花が、




今さら朝野に対しての罪悪感が芽生えた?



< 1,318 / 1,432 >

この作品をシェア

pagetop