幼なじみと付き合った場合。
「俺の匂い……覚えてなかった?」



頼りなく立ちすくむ彩花を、その場で腕の中にそっと入れる。




去年、彩花が『いい匂い』って言ってくれた香水を、




飽きもせず、ずっとつけ続けてる俺。



たまに新作を買うものの、やっぱりコレに落ちつく…。







あの日のジャージには、その匂いがしみこんでるはずだったのに……



彩花は全く気付かなかったってことだよな……。




「おっ……覚えてるけど……だけど、朝野くんも同じ香水つけてる……」




……おー、そーいうことか。



上月が、朝野が俺のマネしてるっつってたよな……。




あのあとから意識して見てると……



あれからずっと、俺の髪型に似せてるし、



髪色は違えど、イメチェンで髪型を変えれ似たような頭にしてきて、



制服の着こなしだって、言われてみればそうだ。



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