幼なじみと付き合った場合。
そっか……そうなんだ。



朝野くんは、自分を守るために……




自分の気持ちを守るために……あたしにウソをついていたんだ……。













「彩花……」



あたしの手を取ろうとしていた朝野くんの手を振りはらい、ゆっくりとその場に起きあがる。



「朝野くん……ゴメンなさい。あたしも……ウソ、ついてる」




「え……」




深々と頭を下げるあたしを見て、朝野くんは眉をひそめる。




「あたし……昨日、ココに来たの……」




「……えっ、来てないって言ってたのに?」




「うん。言えなかった……だって……あたし……」




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