幼なじみと付き合った場合。
むむむ…ムカつく……。



あたしがムッとした顔をしてると、朝野くんが不安そうな表情であたしを見つめてる。



「俺…やっぱ下手だった?」



「えっ!?ううん、めちゃくちゃウマかった!!感動した~!朝野くんって歌うまいんだね」



「えーっ、全然だって。英語の歌詞とか舌もつれそーだったし、適当にごまかした」



照れて笑う朝野くんが謙虚でかわいい。



伊織だとここで、当たり前だろ?俺のためにあるような曲だから!とかって言いそう…。








「今日誕生日だって?プレゼント渡したら赤松くんに殴られそーだから、歌のプレゼント。……気に入ってもらえた?」



キャッ、そうなの?



そんなこと言われたら、恥ずかしいよ。



「kaiserって難しくない?しかも、歌ってるときの朝野くん…いつもとちょっと違った」



「難しいけど、歌いだしたら夢中になってて。なりきって歌うんだよね、バカだろ?」



「ううん、すっごくカッコよかった……」



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