結婚、結婚してください!
そして、不安は的中…
「大地くん、大地くん!放課後、お買い物付き合って?」
「え、いや…無理かなぁ…」
昼休み
私に会いに来た大樹の腕に夢崎さんがくっついて来た
「どーして?デートしよ?」
「えっとね?俺、彼女とデートの約束してるんだよ。だから、無理なの。わかった?」
今まで、私を写そうとしなかった夢崎さんの瞳が私を捕えた
私を見るその目は、嫉妬に揺れている
そして、刺すように睨まれる
…女優の眼力、怖い…
「ふーん…そう…」
そう、言って夢崎さんは
ゾクっとする程の冷たい笑顔を私に向けた
でも、次の瞬間には乙女満点の笑顔を大樹に向けた
「じゃぁ、仕方がないね?」
「うん、ごめんね。風ちゃん」
そして、夢崎さんは教室に戻って行った
あの冷たい笑顔…一体、なんだったの?