結婚、結婚してください!
「…旭も死にそうな顔してたよ?亜衣ちゃん」
私に抱きついたまま大樹が亜衣に向かって言う
「学園の王子が…台無しになるくらい死んでた」
あれ、言われてみれば大樹といつも一緒の旭くんが居ない
「大樹…旭くんと一緒に来なかったの?」
「旭は教室でヘタレてる」
一応、一緒に私達を探そうと誘ったらしい
でも、旭くんは来なかった
「元気無くて、凹んで、弱ってる旭の周りには女の子がいっぱい群がってた」
「っ…!」
大樹の言葉にピクリと反応を示す亜衣
「たぶん、亜衣ちゃんが呼べば飛んでくると思うなぁ…」
ニコリ…いや、ニヤリと笑う大樹
「ちょっと…トイレ!!」
亜衣はバッと立ち上がり携帯だけ持って音楽室を出ていった