龍鬼と私。
「族は頭が殺られれば終わりだもんな、しっかり立ってろよ?アハハ(笑)」



省吾が笑いながら言う。





「卑怯者。」





私が口を出す。




「あ?誰に向かって言ってんだ、コラ。」




省吾が私の顔を自分に向けた。






「オマエに言ってんだよ!」




「ああん?気が変わった………もう一発で殺せ。狙って刺せよ?」



男が手の汗を拭う。






「腹部と心臓どっちでもィィぞ。」





省吾が言う。




「やめろーー!!!!!!」






私は叫んだ。






「うっ………。」





俊が苦痛に顔を歪める。




「おい、しっかり刺せよ。…後から俺をどうするんだって?俊。ニヤリ」






「やめろって言ってんだろーが、聞こえねーのか?」





私の口が勝手に開く。






「あ?(怒)」




「俊…私は大丈夫だから…殺れよ。黙ってないで、殺ってよ!なんで………なんで殺らないの………。」






声が詰まる…………そっか…………私泣いてるんだ…………。







「誰が何するって?ぁあん?」





省吾が面と向かって言ってきた………私は思いっきり頭突きをして、思いっきり体当たりした。
拘束されてる私はそのまま勢い良く倒れた。







それをきっかけに、みんなが動き出した。






蒼空と海斗が私を起こし、拘束を解いてくれた。
亮汰は起き上がった省吾をぶっ飛ばした。
俊はフラフラのままで、省吾の方へ向かう。
その背後で、男が掛かって行こうとしたのを、楓が殺った。








省吾は慌てて起き上がる。







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