龍鬼と私。
俊は怒りが爆発したように、殴る蹴るをして、省吾を半殺し状態にした。
気を失った省吾を前に、俊は膝を付いた。





私は俊の元へ行った。






「もう…やめて。俊が血だらけ……死んじゃう。病院に行って、お願いだから。」





俊の前で崩れ落ちる。




「そんなに…心配か。なんで泣くんだ。」






私は口をつぐむ。






蒼空と海斗が俊を支える。
俊が立ち、三人は背を唯奈に向け歩く。






「バカか、オマエ!心配してんなら、素直に言えばィィだろうが。…仲間だろ、唯奈。心配かけんじゃねーよ。」






亮汰が言う。





「私…!!!!族の事ホントに分かってないし、迷惑かけっぱなしだけど、みんなと一緒にいたい。…ワガママだけど、もう独りでさ迷いたくない。みんなと居て気づいた…孤独は嫌だ……。」






楓がそっとたたせてくれた。





「ずっと一緒に居ればィィよ。迷惑だとも、ワガママだとも思ってない。唯奈が居ないとみんなも楽しくない。」



そう楓が言うと、前にいる海斗が言う。




「唯奈、置いてくよー!」





楓も俊たちの元へ向かう。





仲間…………。
私の仲間はみんなだけ…。
改めて感じたよ。
みんなのこと。






先に行く5人に走って飛び込む私。





「いって~……。(汗)」






俊の顔が歪むが、優しく笑っていた。
それを見てるみんなも笑顔だった。




「さ、病院行くよ。」




蒼空が言う。




車に乗り込み急いでむかう。







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