龍鬼と私。
「どうしたの?(汗)」



「私……。」




顔を上げ李來を見る。




「針千本飲まなきゃいけないね……。」




涙を溢しながらも、李來に微笑む。




「え?どうして?卒業しないの?(汗)」




李來が更に慌てる。





「違うよ……もう、高校生になっちゃったね。三年も待たせちゃったんだ、私。」



「唯奈ちゃん?思い出したの?……?」




私の肩を掴み李來は真剣な顔で聞く。





「うん。やっと……やっと、思い出したの!!約束守れなくてゴメンね……。」




その瞬間、李來にギュッと抱きしめられた。




「もう、ィィんだ。思い出してくれただけで。」





私は頷くだけだった。




「でも……守ってくれる人は、俺じゃないよ。今は……ほら、見て?」




李來に言われて後ろを振り向き、ドアの方に目をやると、不機嫌そうな俊を筆頭にみんなが来ていた。
楓はばつの悪そうな顔をしているが、他はニヤニヤとしていた。




「さ、行きなよ♪俺との約束は今したのが約束だ。会えて良かった。」



少し寂しそうな顔を一瞬見せたが、笑顔で私の背中を優しく押した。




「俊、頼むよ。お前が泣かせたら俺はお前を殴る。そして、返してもらう。」



「っせーよ。泣かすかよ。」




私は亮汰と双子と先を歩いていたので、そんな会話は聞こえていなかった。




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