龍鬼と私。
「あーあ。嫌われたな、俊。」




亮汰が笑いながら言う。




「ねーねー。俺まで無視?」




私の頬をツンツンしてくる蒼空は、ショボーンが超ショボーンと言うくらい眉を八の字にして言ってくる。




「無視、無視。」




私は言ってやった。
素直にみんなで行こうとは言えなかった。
だ……だって。
恥ずかしいし、そんなこと言う柄じゃないし?



「あー!!唯奈怒ったー!!」



海斗はキャッキャと騒ぐ。


私は拗ねたら長引くし、もー素直に言えないとこまできてる。




「はあ……行くって。」



俊が言うが、私の口が勝手に動く。



「断る!!二人ともいるし、俊も楓も蒼空も嫌いだ。」




「おい……って…。」



俊が声を掛けたが、私は海斗の膝を割り座り、ジャージを頭から被り、海斗の机の上で伏せてふて寝した。



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