その温もりを。
溶けゆく出会い
わたしと空が出会ったのは
中学2年の7月。
「琴ちゃんっ明日転校生来るんだって」
「あー、山センが言ってたよ。」
蒸し暑い教室。
そんな中、下じきで仰いでいるわたし・木下 琴名に話しかけてきたのは友達の嶋田 深帆と足立 星佳。
深帆は黒髪ショートにサッパリとした性格。
星佳は栗色のゆるふわロングに少しおっとりとした性格。
「ふーん…そうなんだぁ」
「琴。アンタきょーみないでしょ」
まぁそうだけど。
それよりこの暑さどうなってんのよ!
例年以上に暑いだのなんだの、気象情報で言ってた。
「んー…じゃあ、女?男?」
「じゃあって…」
深帆はわたしに呆れた様子を見せる。
「男の子って山吹先生言ってたよ。」
深帆の代わりに星佳が答える。
「ふーん…」
暑い………
暑すぎるっ!!
どうなってんのよ、空は!!
そんな感じで空に怒りをいだいてた。