その温もりを。
そんなこんなで星佳と村上とは別れた。

今現在わたしと深帆は2人でプールサイドのパラソルの下にいる。

北見と武智は飲み物を買いに行った。

「ほら、うしろ向いて」

「別にパーカー脱がないからいいよ」

「いいからっ、ほら」

わたしは渋々パーカーを脱いだ。

深帆はわたしの背中に日焼け止めを塗っていく。


「ねぇー、君ら可愛いね。高校生?」

塗ってもらってる途中、高校生ぐらいの男2人が話しかけてきた。

「お世辞どーも」

わたしはとりあえず深帆をわたしの後ろに行かせた。

「ハハ 君可愛いのに口が達者だねー」

男は顔をひきつらせて、わたしの腕をつかんでくる。

「ちょ…大丈夫?琴…」

深帆はわたしのパーカーをつかみながら、言ってくる。


「大丈夫だよ。ねぇ、汚い手はなして。」


「てめぇ…!!」


わたしの腕をつかんだ男が、もう片方の手をふりあげる。


「琴っ……」

殴られる…!

パシッ

「おにーさん、女の子に手上げちゃだめでしょー」

……へ?

「オレらがいない間に連れになにしてんの?」


北…見と武智……?
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