その温もりを。
今日も相変わらず暑い。
「はーい、じゃあ転校生紹介すっぞー。」
男勝りな口調で教室に入ってきたのは担任の山吹 美子先生。
そんな事も昨日言ってたっけなー…。
頭の隅でかすかに思いだす程度のことだった。
ガラッ
教室に入ってきたのはわたしより少し背の高い男子。
「北見 空です。えー、まぁ親の事情で引っ越しました。よろしくお願いしまっす。」
北見…空ねぇ……。
ふーん…。
そんなことよりわたしは朝っぱらから暑いことに苛立っていた。
「おーい、木下っ。北見はおまえの隣だからいろいろ世話しろよ。」
は!?
いつのまにか北見はわたしの隣の席に座ってた。
「じゃあ、これで終わりー。」
そう軽く言って山センは出てった。