その温もりを。

…そのあと北見はわたしの隣でゆっくり歩いて教室まで行った。

その間ずっとわたしは、体が熱かった気がする。


夏休みのときは冗談だと思って…

思わず適当に返事したけど……本当なら

ちゃんと考えないとな。


そんなことを考えてた数日後。

深帆達と6人で放課、話をしていると。


「木下さーん」

クラスの千田さんが駆け寄ってきた。

「? 何…?」

「なんか、3年生の男の先輩が呼んでるよー?」

千田さんが見る先には…3年でも結構カッコイイって有名な先輩。


「琴ちゃん…もしかして告白じゃない!?」

星佳はキャーと言いながらコソコソ言ってきた。

「…違うでしょ。とりあえず、行ってくる。」


ガシッ

先輩の方へ行こうと思い、足を進めると腕をうかまれた。


「…北見?」

つかんだのは…北見。
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