その温もりを。
「いいですか?先輩。次自分のためとかに
琴名に近づいたらブッ殺しますけど。」
なんてこと言ってんのよ…。
怖いんですけども…北見。
先輩は悔しそうに立ち上がって行ってしまった。
「な…んでみんないるの??」
え??
わたし1人だけ状況が理解できてない。
「次移動なのに全然帰ってきてないし。
そしたら北見が迎えに行くって言いだしたからさ。
みんなで捜しまわったの。」
「あの先輩ね?女の子に告白とかするとき…校舎裏に呼び出すって女の子達から聞いたから」
深帆と星佳はわたしを抱きしめながら話した。
「そしたら、木下。あの先輩に詰め寄られてっからさ。」
「そうそう。空がいてもたってもいられず、先輩を殴ったわけよ。」
うなずきながら、武智と村上が言う。
そうなんだ…。
「ありがと…。みんな」
「いいよ。そうだ、わたし達先に行ってるね。」
深帆と星佳はそう言って立ちあがった。
「…え?なんで!?みんなで行こうよ」
「琴ちゃん。北見くんすごい必死に捜してたんだよ。
お礼の言葉とか言っときなよ。」