その温もりを。
「よかったじゃん、北見」
ニヤニヤと深帆は武智とにやけだした。
…悪ノリコンビめ。
「そーだっ!!
オレ、琴名にプレゼント選んできたんだっ!!」
北見はガサガサとカバンを漁りだした。
みんなが注目する中、取りだしたのは
綺麗なピンクの大きな袋。
「開けてみて!」
北見に渡され、わたしがリボンを外して中を見ると
「うわぁ…。」
中から出てきたのは
白いフワフワの帽子。
「それ、琴ちゃんに似合うんじゃない!?」
星佳は声を弾ませた。
「だろっ!?
琴名に似合うと思ってさ、2時間かけたんだぜ?」
ヘヘッと照れくさそうに笑った。