その温もりを。
「え?」
その場にいた全員がわたしを見た。
なぜなら私が言ったから。
何気に大きい声で言ってたらしく教室中の人がわたしを見た。
「ちょ…琴!?」
いつも淡々としている深帆が焦ったようにわたしを見る。
「キャハハ もぅ、ビックリするじゃ~ん♪木下さん、いきなりどうしたのぉ?」
その喋り方どうにかなんないの…。
「転校してきた理由とか、軽々しく聞くのやめたら?
北見の表情(かお)みて、分かんない訳?
明らかに嫌そうな顔してんだからさ、もうちょっと考えたら?」
ズバズバと早口で言うわたしに門倉サンは顔を真っ赤にしていく。
「フンッ! わたし教室帰るっ!!」
門倉サンはズカズカと足音立てて教室から出てった。
「ハハッ…ハハハッ!」
北見はいきなり笑いだした。
「なにか?」
「やべぇよ!!アイツ超カワイ子ぶってたのに…ガニ股で帰ってったぜ!?」
いつのまにか、その他の女の子もいなくなってた。
門倉サンのとりまき?だったのかな…。
「さんきゅっ、琴名。オマエみたいなヤツ好きだぜ?」
っ……!!
「どーも…」