その温もりを。


「……北見は?」

わたしはボソッと武智に言った。


嘘。

北見が今どこにいるかなんて知ってるのに。



「気にすんな。」


武智は持っていたポッキーを1本わたしに渡した。


「…別に、そんなん、じゃ…。」


「どもってますけど?」



「だから…っ!?」


否定しようとした瞬間

武智はわたしの口に

ポッキーを入れてきた。


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