不細工なあたし
……なんていうことだ。
「K大2年の、御堂早紀でーす!よろしくおねがいしまーす!!」
元気よく、そして可愛らしい笑顔で自己紹介をしている早紀の隣で、あたしは顔を上げられずにひたすら自分の膝を見つめていた。
なんで?
せめてもっと遠くの席ならよかったんじゃないの?
ていうかさっきの聞き間違い?
お願いだから誰か嘘だと言って!!
「じゃあ、次はミコだよ!……ミコ?早く、名前だけでいいから」
早紀に急かされて、あたしは仕方なく顔を上げた。
「……城崎美胡です。よろしくお願いします」
消え入るような声だったが、みんな気にした様子もなく笑顔であたしを迎え入れてくれた。
……ただひとり、あたしの向かいの席に座る男を除いて。