【中編】『Love Step番外編』星に願いを
「翔とさくらさんの出逢いは…交通事故だった。
さくらさんが車に跳ねられたところに翔がたまたま居合わせて彼女を助けたんだ。」
何かを悟ったように苦しげに瞳を伏せた龍也先輩を見て、あたしも彼の考えを瞬時に理解した。
多分この先の言葉をあたしも龍也先輩も、予想してしまった。
そしてその余りにも哀しい結果が龍也先輩を打ちのめしている。
だから…尚更次の言葉でその事実を確認するのが怖かった。
「まさか…母さんは最初から…記憶を失っていた?」
一臣さんが言う前に、先輩がその言葉を口にした。
「そう。彼女は記憶を失ったまま翔と結婚した。
自分が何処の誰かもわからない。
だから、籍を入れて正式に結婚する事が出来なかった。
それでも二人は本当に愛し合っていたし、さくらさんは心から龍也を愛していた。」
さくらさんが車に跳ねられたところに翔がたまたま居合わせて彼女を助けたんだ。」
何かを悟ったように苦しげに瞳を伏せた龍也先輩を見て、あたしも彼の考えを瞬時に理解した。
多分この先の言葉をあたしも龍也先輩も、予想してしまった。
そしてその余りにも哀しい結果が龍也先輩を打ちのめしている。
だから…尚更次の言葉でその事実を確認するのが怖かった。
「まさか…母さんは最初から…記憶を失っていた?」
一臣さんが言う前に、先輩がその言葉を口にした。
「そう。彼女は記憶を失ったまま翔と結婚した。
自分が何処の誰かもわからない。
だから、籍を入れて正式に結婚する事が出来なかった。
それでも二人は本当に愛し合っていたし、さくらさんは心から龍也を愛していた。」