【中編】『Love Step番外編』星に願いを
「彼女の結婚した浅井 克巳氏はもともと雪さんの婚約者だった人だ。
彼女が失踪して一度は他の女性と結婚したんだが、その女性は数年で病気で亡くなってしまった。
ちょうど周囲に再婚を勧められていた時期に、雪さんが春日家に帰ってきたこともあり、互いの意思と言うより浅井氏は会社と家のために再婚したようだ。」
「愛し合って結婚したわけじゃないって言うのか?…浅井家に子供は?」
「…先妻の息子がいるよ。年はお前の一つか二つ下くらいだ。確か…廉とか言ったな。」
「母さんの子供じゃないのか?」
「彼女はお前を産んだ時かなりの難産で…実はもう子供は望めない身体だ。
彼女の血を引く者はお前だけなんだよ。」
「どうして、真実を俺に教えなかった?
母さんが俺を覚えていないからか?」
龍也先輩の声をあたしはどこか遠くで聞いていた。
頭の中は今聞いた事実でいっぱいだった。
彼女が失踪して一度は他の女性と結婚したんだが、その女性は数年で病気で亡くなってしまった。
ちょうど周囲に再婚を勧められていた時期に、雪さんが春日家に帰ってきたこともあり、互いの意思と言うより浅井氏は会社と家のために再婚したようだ。」
「愛し合って結婚したわけじゃないって言うのか?…浅井家に子供は?」
「…先妻の息子がいるよ。年はお前の一つか二つ下くらいだ。確か…廉とか言ったな。」
「母さんの子供じゃないのか?」
「彼女はお前を産んだ時かなりの難産で…実はもう子供は望めない身体だ。
彼女の血を引く者はお前だけなんだよ。」
「どうして、真実を俺に教えなかった?
母さんが俺を覚えていないからか?」
龍也先輩の声をあたしはどこか遠くで聞いていた。
頭の中は今聞いた事実でいっぱいだった。