【中編】『Love Step番外編』星に願いを
「…母さんが俺を愛してくれていた。
父さんや俺の前から消えたのは本意ではなかった。
…だからもういい。もう母さんを恨む必要も無い。
どこかで幸せにしていてくれるならそれでいい。」

その瞳は星を散らした今夜の星空のように綺麗で、魂ごと吸い寄せられ囚われてしまいそうだった。

「母さんはもう戻らないけれど…俺には聖良がいてくれる。
俺はとても幸せだから、母さんにも幸せであって欲しいと思えるんだ。」

ううん、あたしはとっくに囚われてしまっていたのだと思う。

彼がいなかったら生きてはいけないほどに。


「こんな風に思えるのは全部お前のおかげだよ聖良。
お前さえいてくれれば俺はもう何もいらない。」

あなたのその瞳に映るあたしをこのまま時間ごと止めてしまいたい。



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