【中編】『Love Step番外編』星に願いを
新緑の中を来た時と同じように龍也先輩の背に張り付いて、若葉の香りのする風を感じながら山道を下っていく。

昨日からの事をずっと心で整理しながらあたしは龍也先輩の鼓動を自分のそれに重ねて感じていた。

あなたが好き…。

ずっとこうしてあなたに寄り添って歩いていきたい。

あなたのぬくもりを感じて、あなたと幸せな時間(とき)を重ねていきたい。

あたしがあなたと巡り逢った理由(わけ)

それは偶然ではなく必然で、そうなるべき運命にあったのだと今までは漠然と感じていた。

だけど今はそれを確信する事ができる。

あたしはあなたを護るために生まれてきた。

あなたを導くためにここに在る。

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