【中編】『Love Step番外編』星に願いを
『大丈夫。心配するな。』とその手は気持ちを伝えてくれている。

うん、そうだね。

あなたとならばきっと大丈夫。

目のまえの壁がどんなに巨大でも

それがどんなに苦しい茨の道でも

あなたを失う事に比べたらそれがどれほどの障害だというの。


「あなたが好き。失いたくないの。」


小さく呟いた声はエンジン音と耳を切る風の音で龍也先輩には聞こえなかったと思う。

それでもそれが呪縛を断ち切る呪文であるように、呟かずにいられなかった。


あなたを愛している。


この恋を翔さんとさくらさんのように哀しい恋にはしたくないの。


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