【中編】『Love Step番外編』星に願いを
空が鮮やかな朱に染まり、太陽がその姿を西の彼方に隠す頃、あたしは龍也先輩とママと三人でパパのお墓へやってきた。

パパの墓前でまるで何かを語りかけるように手を合わせた龍也先輩は、なかなか動こうとはしなかった。

そんな龍也先輩を見てママはとても複雑な顔をしていた。

ようやく顔を上げた龍也先輩はあたしを隣りに来るように呼ぶとパパのお墓の前に手を繋いで立って静かに言った。

「聖良…俺さ。決めたんだ。」

龍也先輩の言葉に強い決意を感じたあたしは、不安に胸を乱されながらも彼の言葉を待った。

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