【中編】『Love Step番外編』星に願いを
「…母さんは俺の存在を知らないんだろう?」
「だぶん…教えられていないでしょうね。
彼女が再び家を飛び出すような情報を漏らすとは思えませんから。」
「…くっ…どうして…なんでそんな残酷な事が出来るんだ?
それが一族のためとか言うヤツなのか?」
「……だから、あたしはずっと逃げていたんです。
どうしてもあの一族の人とは結婚なんてしたくなかったから。」
龍也先輩は怒りに拳を強く握り締め、ベンチへ打ち付けた。
ガン!と響く鈍い音が先輩の心を傷つけた音のようで痛々しかった。
昨夜、彼の瞳に宿った柔らかな光を再び封印するかのように、憎しみに心が囚われていくのが分かる。
あなたにはあの穏やかな幸せの中で過ごして欲しいという願いは長くは続いてくれなかった。
どうして運命は彼にこんなにも冷たいのだろう。
「だぶん…教えられていないでしょうね。
彼女が再び家を飛び出すような情報を漏らすとは思えませんから。」
「…くっ…どうして…なんでそんな残酷な事が出来るんだ?
それが一族のためとか言うヤツなのか?」
「……だから、あたしはずっと逃げていたんです。
どうしてもあの一族の人とは結婚なんてしたくなかったから。」
龍也先輩は怒りに拳を強く握り締め、ベンチへ打ち付けた。
ガン!と響く鈍い音が先輩の心を傷つけた音のようで痛々しかった。
昨夜、彼の瞳に宿った柔らかな光を再び封印するかのように、憎しみに心が囚われていくのが分かる。
あなたにはあの穏やかな幸せの中で過ごして欲しいという願いは長くは続いてくれなかった。
どうして運命は彼にこんなにも冷たいのだろう。