【中編】『Love Step番外編』星に願いを
さて、そんなこんなで、一旦自宅へ帰って一泊分の小さな荷物を纏めている間にバイクを取ってきた先輩に、あたしは速攻で拉致されて現在に至っている。

周囲の緑がどんどん色を増し鮮やかになっているのを見ても、山の中の自然に囲まれた場所へと向かっているのがわかる。

バイクを走らせてから既に2時間余り…。

ようやく身体に直接重力がかかるような風の抵抗にも慣れたけど、やっぱり景色が物凄いスピードで遠ざかっていくのを見ていると、ドキドキが止まらなくて、あたしはかなりへばっていた。

で、さっきの『まだ着かないんですか~?』と言う泣き言になってしまった訳だけど…。

それから程なくして、バイクは山頂付近にある少し開けた場所で停車した。

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