片恋い想い。
気合い入れなきゃっ!
「いらっしゃいませ♪」
「ふーん、似合ってんじゃん」
深々しくお辞儀をするのをやめて顔を上げると、ニヤニヤしてる篤也が近寄ってきた
上から下へ舐めるように見られる
「うるさいなぁー」
ムカつく奴だ
昔から、人のこと小馬鹿にする癖
「…なんだよ、そんな顔すんなよな」
「お客様、おひとり様でしょうか?」
「梨菜と二人で♪」
「おひとり様ですね!奥へどうぞ♪」
「チッ、ノリ悪い…また、逆戻りかよ…」
篤也の後に次いで和樹達もやって来た
彼女も連れて
「…な、何?」
和樹は何も言わずに私を見る
「…痩せた?」
「ほ、ほんと!?」
「あ…気のせいだった」
その言葉を聞いた瞬間に、和樹を殴った
隣で、和樹の彼女が寄り添うように肩を抱く
二人の姿を見た私は、なぜだか胸が痛くなった…