片恋い想い。
感情
「それじゃ、前期と後期は入れ替わって」
もうお昼になってしまった
制服に着替えて廊下に出る
「じゃ、頑張りなよ♪」
「うっさいからっ」
あははっと笑いながら咲良は駆けてく
私は一人、その場に残されて高橋を待った
「あ、高橋!」
って、なんで周りにたくさん女子が?
「わりぃ、行こか♪」
「う、うん…」
女子の波をかき分けて、そばに駆け寄ってきた高橋
女子を見れば他校から来た子もいたみたいだ
あいかわらずの人気だよ…
「つか、腹減った~」
「何か食べる?」
「焼きそば!」
高橋と話すの久しぶりかも…
色々あって避けてたから
本人は何にも思ってないのだろう
それはそれで悲しいけど…
「おーい!聞いてんのか、梨菜?」
「あ、はい!…何ですか?」
「ぷっ…」
「な、何?」
「ん?、俺は焼きそばだけど梨菜は何か食いたいもんある?」
「一緒のでいいよ」
「分かった。ちょっと待ってろ」
近くの椅子に腰をかけて、遠ざかる高橋の背中を見つめる