片恋い想い。
*梨菜 side*
楽しい時間は早く過ぎていった
高橋は明日の体育祭のリハーサルをやるからと、戻っていった
急に一人になって寂しくなる
「あーあ」
「うっせいなぁ」
息を吐きながら背を伸ばすと、階段の上に座って携帯をいじる篤也がいた
嘘でしょ!?
なんで篤也が?
それにいつから?
改めて見ると、やっぱり篤也だ
最近、やたらと絡んでくるな
「なんでここにいんのよ!」
「別に、人ごみに疲れたから一休み」
「絶対うそだ、まーた女子から逃げて来たんでしょ?」
「分かってんなら聞くなよ」
だるそうに携帯を閉じてこちらに身体ごと向ける篤也
な、なんかまずいこと言ったっけ?
あきらかに睨んでないか?