片恋い想い。
決意
*陵 side*
「りょうー君♪」
朝っぱらから篤也が背中越しに抱きついてくる
暑苦しい奴…
「最近、なーんか荒れてない?」
は?
俺が荒れてる?
一体、何に対して?
「…だからさ、梨菜の事。どうすんの?」
「なんで梨菜が出てくんだよっ」
なんで彼奴なんだっ
すげームカつく
「梨菜に苛々してんだろ?」
「だったら?」
「いい加減気づけよ。いつまでもウジウジ考えて…」
篤也の言葉、一つ一つが胸に刺さる
本当は分かってた、気づいてた
だけど妹だからと決めつけて感情を自ら隠してきた
それは彼奴を傷つけないため
そして自分が傷つかないため