片恋い想い。
*陵 side*
「高橋!」
「り…な?」
息を切らしてる梨菜を見て走っていたことが分かる
今日はあいにくいつものメンバーは私用で誰もいなかった
ここは教師からの目がつかないところにあるから、皆の秘密の場所
「あのね!…私、高橋のことが…好きなの…」
息を切らしながら叫ぶような告白に頭の中が空っぽになった
くわえていたタバコの灰が耐えきれずにアスファルトの階段に落ちる
「ま、まぢで…言ってんの?」
「ま、まぢ…だよ…」
な、なんなんだ…よ
梨菜は俺にとって妹みたいなものだ
恋愛感情なんて…ない
「冗談、…梨菜は妹みたいなもんだ」
その言葉を聞いた梨菜は俯き、顔を曇らせる
もう、嫌なんだ…
期待させられるのは