片恋い想い。
次の日の朝
結局寝れなかった
正直 学校に行きたくない
かといって、失恋したから休むなんて馬鹿げてる
みんな頑張ってるから
鏡の前に座って茶色いゴムで髪を結い、グロスを塗る
なんて顔してんだ私は
この世の終わりみたいな顔
両頬を叩いて気合いをいれる
忘れる事なんてまだ出来ない
あきらめることも出来ない
だったら前みたいに、片想いをはじめればいいだけだ
高橋の顔見たらまた泣いちゃうかもしれないけど
私は強くなる
それで、綺麗になって女らしくなって彼奴を振り向かせてやるんだ
「頑張れ、私!」
鞄を肩にかけて家を出た
あれ?
玄関の扉を開けると、外には見慣れた姿があった
「あ、篤也?」
「おはよっ♪」
「何やってんの?」
「別に、梨菜と学校に行きたくなっただけ♪」
サラッと言った篤也のセリフに胸が高鳴る