片恋い想い。
*篤也 side*
「なあ、いつまで自分の気持ちに嘘つくわけ?」
和樹が部屋を出て陵と二人きりになった
最近の陵は見てられない
タバコを吸う数も前より増えてる
見てられないんだよっ
「お前…本当はもう分かってんだろ?」
フーと煙を吐いて灰皿にタバコを押し付ける
「彼奴と別れたのだって…っ」
「…好きだけじゃどうにもなんないんだよ」
震えた声
なんでだよ
好きなら好きって…彼奴に伝えればいいだろう!
「逃げてるだけだろ!…ふざけんなっ!」
「……」
なんで言い返さない!
すげームカつく!
「あー、すっきりしたー♪…え?」
何も知らずに帰ってきた和樹
「和樹…俺帰るわ…」
「はあ!?ちょっ、なんで!?」
荷物を持って部屋を出た