恋の戦國物語
――…
あたしは、言われるがままに小十郎のあとについていくと、喜多さんがある部屋の襖の前に立っている女中さんらしき人に話しかける。
あたしはというと、ボーっと喜多さんを見ながら突っ立っていた。
――この時代の食文化に興味深いし、早く食べてみたいな…――。
…少しすると女中さんは喜多さんと話がついたのか、女中さんがにっこりとこっちに近寄ってきた。
「お待ちしていました。どうぞ」
そういって、あたしより年上そうな女中さんがあたし達を誘導してくれて、部屋へとゆっくり入る。
「わ…」
入ると同時にあたしの口から感嘆の声が上がった。
膳に並べられていたのは鯛のお刺身やだし巻き玉子、お米やお吸い物などが豪華に乗っていた。
――この時代に食べる食べ物って、今と変わらないんだ…。
あたしは目を輝かせながら政宗の横に座ると、政宗はあたしを見て「たくさん食べろ」と微笑みかけてきた。
「いただきます」
あたしは早速お箸を手に取ると、一口一口噛み締めて次々に口に運んでいく。
「おいしーっ」
「そうか」と、政宗。
「作った甲斐がありました」と、にこにこして呟く女中さん。
幸せそうに食べる愛を、皆は一部始終微笑ましく見ていた。