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不良少年は、角を曲がると同時に、少女にぶつかる。
その衝撃で、両方共に尻をついた。


すると、不良少年を見た少女は少し怯えたように起き上がり、声を発する。

「すみませんっ! だ、大丈夫ですか…?」


か細い少女の声よりも、逃げることを優先的に考え、無視して起き上がったとき、ふと気が付いた。


さっきまで聞こえていた、足音が聞こえない。

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