スイートポテト・フィロソフィア
「そうなんだ」
「女子高生って響きだけで怪しいよねぇ」
「何それ?どういう意味?」
「犯罪の匂い? 大丈夫なのかなー」
「変なこと想像させないで!」
サークルの同期とこんな会話をしたのも、この頃だ。
ただ正直、景の気になる子が高校生だろうが誰だろうが、そんなことはどうでも良かった。
人妻を相手にしていようが、本当に犯罪めいたことになっていようが、どうでも良かった。
あたしにとっては、“気になる子”がいることの方が問題だった。
景がどこかに出かけたなんて話をする度に、噂の女の子と一緒に外出してたんじゃないか、なんて考えた。
ノドの付け根の辺りがもやもやした。
景が気になる子には自分からアピールするタイプだと知っていたから余計、だ。
そうやってもやもやする中で、新しい人との出会いを考えられなくなっていった自分には、どうしようもなくいらいらした。
景にこだわりすぎてる自分が、腹立たしかった。
丁度、そんな頃だったんだ。
あたしは、“友達”から西園寺さんを紹介された。
西園寺さんをあたしに紹介した“友達”は、他でもない、薩摩景だ。
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