全ては朝焼けがくる前に。





「今日は……いいんですか??」



細かいことは言わなかった。



口にすれば、何かが崩れてしまいそうだった。



「実家に帰るんだって」



あたしの言いたいことを察してくれて、答えてくれる康太さん。



毎回実感する優しさに、



「じゃあ……」



“じゃあ、今日は朝まで…”



何度、口を滑らせそうになったことか。




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