全ては朝焼けがくる前に。





流れるものを無視して、服を掴み風呂場へ向かった。



温かすぎるシャワーは、あたしを慰めてくれるようで



「ふぇっ……っひっく………」



涙が溢れることを、許してくれているようだった。





一目惚れだった。



初めて出社したあの日、一際目立つ彼に、目を奪われた。



恋愛経験が豊富な訳ではないけど、少しでもお近づきになろうと決意したのに。




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