甘党狐とココア。


「がおーー!」



そんな、間の抜けたこえ。



ココはその姿にしばしぽかんとその声の主を見た。




ルクは気にしてないようにもさもさとこんぺいとうを食べているけれど、

ダニエルは親しげにその声の主に手を振る。




「お、くろにゃん大佐じゃねぇか!」




く…くろにゃん大佐?




ココはまだぽかんとその声の主を見続ける。





ぱっつんにきりそろえられた前髪と、長い薄紫色の後ろ髪に
頭にちょこんと猫みみの覗くヘッドドレスがのっかっていて。



服装はゴシックロリータ風の
メイド服を来ているその姿は…







「か、可愛いっ!」






「「は?」」




そんなココの声にダニエルとルクが拍子抜けた、そんな声を出した。





だけれどぼうっとした様子のくろにゃん大佐と呼ばれた少女はゆっくりとした動作でこっちを見つめる。







そして、ぽやっと笑った。


< 48 / 62 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop