落とし物
先生の話が私の耳にあまり入らないが、そこは気にしない。



クラスの人達だって、喋ったりしていて、真面目にやっている人は半分くらいだ。



やっぱり一時間目はやる気が出ない。




ノートはとっていたけど、外の体育をしている人達を見ていたりしていたら、一時間目はすぐに終わった。




「はい、じゃあ今日はここまで」


その声に、みんなが立ち上がり、私はめいの席に行った。



「めい、今日は随分とメイクに気合い入ってない?」



別に厚くはないけど、かなり慎重にやっている。



「まあね。だって今日はイケメン揃いらしいから、あたしも少しは可愛く見せたいし」


さっき間仲が言ってた可愛いって、こうゆう事なのかな。



「めいは普通に可愛いけどね」



「もう、やだなあ、照れるじゃん。あっ、美春はメイクしないの?」



メイクなんて、いつもしてない。


「面倒くさいしいいや」


「まぁ美春は元々可愛いからね」


「いや、それはないけど」



彩も薄くメイクしてるから、私と加奈だけか。



彩も加奈も可愛いから、メイクなんてしなくても、充分にモテると思う。


加奈がメイクをしないのは分かるけど、

私は可愛くないのに、メイクもしないなんて、女子力低いのかも。



まぁ今さらだけど。




そしてチャイムが鳴り、せきに着いた。

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